アロマテラピーを行うときに、欠かせないのが、
『植物油(キャリアオイル)』
です。
ギュギュっと、植物の力が詰まった精油を、
穏やかにやさしく使うために希釈(うすめる)したり、
使うときの感触を滑らかにしたり、
また、植物油そのものにも、たくさんの働きがあります。
今回は、『おうちケア』で活躍する、
おすすめ植物油10種を挙げていきます。
”『おうちケア』にそろえたい精油10種” はこちら
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植物油(キャリアオイル)とは?
アロマテラピーで使われる、『植物油(キャリアオイル)』とは何でしょう?
文字通り、【植物からとられる油脂成分や蝋(ろう・ワックス)成分】のことを言います。
- 油脂(ゆし)・・・常温で液体のものを”油”、固体のものを”脂”と、区別しています。
例:ドレッシングを作るときのサラダオイル➡”油”
例:すき焼きで使われる牛脂(白い固形のもの)➡”脂”
*例に挙げた油脂は、アロマテラピーでは、使用しません。ご注意ください。イメージとして例に挙げました。 - 蝋(ろう・ワックス)・・・油脂の中でも、特定の成分からなります。常温で固体で、液体になるには、とても高い温度が必要なものです。
キャリアオイルと呼ぶのはなぜ?
アロマテラピーでは、植物油や精油を混ぜて使う油脂のことを、『キャリアオイル』と呼ぶことがあります。
それは、なぜでしょう?
キャリアとは、【運ぶ】という意味の英語からきています。
精油の成分を、お肌から、私たちのからだや心へ、”届ける”という意味ですね。
使う目的は?
アロマテラピーで、植物油を使う目的とは何でしょう?
その意味が分かると、精油とのブレンドも、楽しくなりますよ。
- 精油の成分をやさしく穏やかにする(希釈-きしゃく)
- 精油成分が、飛んで消えてしまう(揮発-きはつ-)のを防ぐ
- 植物油自体の働き(からだや心に働きかけるもの)も、精油とあわせて活用する
などの目的があります。
ひとつの植物油で、精油をブレンドしていくのも良いですが、いくつか持っておくと、
よりその時に合わせた『おうちケア』ができると思います。
注意することは?
植物油を扱うときの注意点は何でしょうか?
アロマテラピーで使う植物油は、天然成分からできているものです。
天然ということは、日持ちしたり、変化を防いだりするような、”加工がされていない”ということ。
注意点は、きちんとしておくところです。
- 【化粧品】として扱われているものを選ぶ
食用として売られている油脂は、”食べること=おいしさ重視”で作られています。
化粧品用では、”お肌につけること=成分やお肌のなじみに配慮”して、作られているのですね。
基本的な目的が違います。
油脂にはそのほかに(工業用-こうぎょうよう-)というものがあります。
食用と工業用は、化粧品用より、安い値段で扱われていることが多いです。
購入するときは、表示に気を付けてください。 - 冷暗所(れいあんしょ)に保管し、できるだけ早めに使い切ること
開封すると”酸化-さんか-”します。
空気中の酸素と、植物油の成分がくっつくと、本来の成分とは違う成分ができてしまします。
それは、お肌にとって刺激が強すぎたり、植物油の働きがなくなってしまったものです。
それを防ぐために、【冷暗所保管・開封後できるだけ早い使用】となるのですね。
*使用期限が過ぎてしまったもの
*色や香りが変わってしまったもの
などは、使用しないようにしてください。
おすすめ植物油(キャリアオイル)10種
では、『おうちケア』で活躍してくれる植物油は、どんなものがあるでしょう?
植物油そのものにも、私たちに働きかける力があります。
妊婦さんや授乳中の方、小さなお子様にも使いやすく、必要な働きを含んでいるものを選びました。
- ホホバオイル
お肌の保湿や荒れを防ぐ働きが期待できます。ヘアケアにも。
酸化しにくく、低い気温度で固まります。
成分から、正確には”蝋-ろう-”です。 - ファーナスオイル
さらっとした使用感で、保湿やばい菌が増えるのを防ぐ働きが期待できます。
お肌への浸透(なじみやすさ-しんとう-)も良いです。
こちらも酸化しにくいものです。 - アプリコットオイル
保湿や、お肌を整えてくれる働きが期待できます。
お肌になじみやすく、香りもないこと、比較的安価のため、使いやすい植物油の一つです。 - スイートアーモンドオイル
保湿やお肌の柔らかさを保つ働きが期待できます。
お肌なじみや、さらっとした使用感、比較的安価で、人気のオイルのひとつです。
ナッツアレルギーの方や、それが心配な方は、使用しないでください。 - シアバター
常温で固まっている植物油です。
保湿や、お肌の柔らかさを保ち、整える働きが期待できます。
スキンケアやヘアケア、ネイルケアにも幅広く使われています。 - アルガンオイル
お肌の再生や修復を助けてくれます。
お肌に必要な栄養を届けてくれる働きから、エイジングケアによく使われています。 - アルニカオイル
けがによるあざや腫れに、炎症を抑えたり痛みを抑えたりする働きが期待できます。
痛みのある所など、部分的に使っていくことができます。 - カレンデュラオイル
お肌の荒れを鎮めて、整えてくれる働きがあります。
特に、ザラザラやひび割れたお肌へのケアに使われます。 - カロフィラムオイル
炎症を抑え、血の巡りを良くしてくれる働きが期待できます。
運動前後に使っていきたい植物油です。
*血を固めにくくする働きがあるため、”血液凝固剤-けつえきぎょうこざい-”を処方されている方は使えません - ローズヒップオイル
お肌の生まれ変わりや、傷の修復、荒れを鎮める働きが期待できます。
とても”酸化”しやすい植物世のため、保管には注意が必要です。
この中から、自分のライフスタイルや、感じやすい不調を考えて選んでみると良いと思います。
5~10の植物油は、ベースとなる植物油とまぜて使うことができます。
オイル自体の持つ働きから、手や足には、植物油のブレンドだけでケアすることができますよ。
おすすめアロマクラフト
植物油は、”スキンケア”がとても得意。
お肌を保護・保湿してくれる働きは、どの植物油にも含まれていることから、
おすすめクラフトは【美容オイル】です。
【シミ対策美容オイル】
〈精油〉
*セロリ 1滴
*レモン 1滴
*ラベンダー・アングスティフォリア 3滴
*ローズマリー・ベルベノン 1滴
〈植物油〉
*ローズヒップオイル 5ml
*ファーナスオイル 5ml
レモンには、『光毒性(ひかりどくせい)』があります。お肌につけてから4~5時間は直射日光に当たらないようにしましょう。
ローズマリー・ベルベノンには、ケトン類が含まれます。
そのため『神経毒性(しんけいどくせい)』『堕胎作用(だたいさよう)』の危険から、小さなお子様(3歳未満)、妊婦さん、授乳中の方、ご高齢の方、てんかんの既往のある方は、使用を避けるか、低濃度で注意して使うようにしましょう。
精油と植物オイル働きの、良いとこ取りです。
寒さが増してきた今だからこそ、
保湿もかねての、すこやかスキンケアです。
『量り売りアロマクラフト会』でも、お作りいただけますよ!
いかがでしたか?
精油だけが、アロマテラピーではないのです。
色々な植物の力を借りて、ご自身とご家族と、ケアをしていくことができますね。
ブレンドオイルなどでは、精油の割合は1%程度の低い濃度で作られることが多いです。
つまり、アロマテラピーのブレンドオイルは、そのほとんどが植物油。
この働きを知ることは、とても意味あることだと思います。
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