自己紹介を兼ねて、あらためて、
私が『アロマ助産師』になったわけを綴るシリーズです。
(月)(水)(金)に、全17記事を、一つずつあげています。
①はこちらから
*2017年11月~12月の間に、
アメブロ(アロマ助産師あっこの『自分でつくる!安心マタニティ&子育てライフ』サポート)
でアップした記事の再掲(一部加筆・修正あり)になります。
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『ちょっと休憩するだけ』
そんな風に思い込むことで、助産師から逃げた私。
妊産婦さんと関わることも、赤ちゃんと関わることも、
その当時の私には、幸せなことではなく、自己否定の材料にしかなりませんでした。
あんなになりたかった助産師なのに、私は自分のことで一杯で、
そこから離れることしか、考えられませんでした。
家に入った私は、義父が経営し夫も勤める事務所に、雑務係として働きながら、
ゆっくりとした時間を過ごします。
うーん、ゆっくりだったけれど、頭や心は忙しかった。
最初のうちこそ、激務から離れて、ほっとした気になりました。
しかし、時間があるって、私にとっては苦しみの時もあり。
様々なことを考えるのです。
『赤ちゃんができなかったらどうしよう』
『働いていない私ってなんだろう』
自己否定の塊の私には、マイナスなイメージしかできていませんでした。
でも、体としては楽になったのでしょうね。
午前中に起きて、夜になったら眠る。
たったそれだけのことなのに、顔色はよくなっていきます。
体が整ってくると、心も整ってくるのですね。
ぐるぐるネガティブだった思考も、前向きに外向きになっていきます。
『そうだ、閉じ籠らず、やりたいこと好きなことやってみよう!
行きたいところも行って、食べたいものも食べよう!』
そんな思いがめぐります。
とはいえ、それは制限つきのものでした。
相変わらず私はべきねば思考で、自分で決めた、
自分に課せられていると思い込んだ枠の中で動くようになります。
摂食障害も、
「健康に良いものを食べる」
という、一見良さそうな思考になりましたが、
それも、
「食べちゃいけない!」
という、食物全否定から、
「これは食べて良い、これは食べてはいけない」
という、
”食物善悪”
”食物マウンティング”
だったのです。
まー、自己否定ばかりでなくなったのは、やはり、良い傾向ではありましたが。
『やりたいことをやる』
まず私は、図書館や本屋にたくさん出向くようになります。
元から読書が好きな私。
また、知らないことを知っていくという過程が好きな私は、この時間をとても楽しみました。
中高のブラスバンドクラブで一生懸命頑張っていたクラリネット。
これを、大人の習い事として、個人レッスンに通います。
音楽のある生活。
聞くだけでなく、奏でることのできる生活。
とても豊かに感じました。
動きっぱなしだったところから、ゆっくり止まることが多くなった生活です。
気持ちが前向き、外向きになると、やっぱり、動きたくなるものです。
次に、ジムへ入会します。
マシンを使った筋トレや水泳は、私のぐるぐる思考を解放してくれます。
ジムのプログラムで、久しぶりにヨガをやりました。
やっぱりとても気持ちよかった!
そして、好きなボティーワークだと再確認。
そのジムでは、他にも様々なプログラムがありました。
そこで、ピラティスに出会います。
ピラティスは、従軍看護師が考案した、身体調整のエクササイズです。
ヨガとはまた違う、論理的で物理的なエクササイズです。
その論理性は、私にはとても楽しく、
頭脳と体を両方使えるものだと感じました。
ピラティスの論理は、ヨガの精神性を、もっと現実的に、落とし込んでくれました。
また、バレエとも出会います。
こちらは、ピラティスで学んだ構造を、動きとして実践するのに、とてもぴったりでした。
音楽と共に体を動かすバレエは、精神性にも繋げてくれるものでした。
「あー、私、体を使うこと、好きだったんだ。これは学んでいきたい!」
学ぶというより、”体験する”という意味合いの方が強かったかな。
元々からだの構造や、その働きには興味があります。
論理だけではない、実際の行動は、私を軽やかな方へ誘ってくれます。
次第に、筋肉や骨格だけではなく、私はその中身、つまりは、臓器や神経系にも思いを馳せていきます。
「体を使う。食べることもある意味これだ!」
こう気づいた私は、食べることに対してやっと、
『営み』
というものを感じるようになります。
それまで学んできた机上の栄養だけではない、エネルギーとしての流れの栄養を、感じたのです。
命の現場に少なからず身をおいていた私。
食べ物に対して取っていた私の態度が、とても恥ずかしくなりました。
そんな態度で、『命を授かろう』としていた自分も恥じました。
「私は、自分で自分を苦しめているんだなぁー」
「もうやめよう・・・」
そんな思いが沸き起こったのです。
ヨガやピラティス、バレエ、筋トレ。
ゆっくりとした時間。
めくるめく思考。
助産師から離れることで、現場から離れたことで、
私はやっと、やっと、前に進むことができると思えるようになっていました。
妊娠出産、そして大好きな赤ちゃんとの関わりも、深さを持てるような気がしたのです。
食へのこだわりは強いままなので、
『100%楽しんで食べる 』
ということはなく、罪悪感を多少なり持ちながらも、三食普通量を食べることができるようになりました。
体を使うことが、こんなにも、心や思考に影響を与えるものなのか、というものも、腑に落ちた時期です。
いわゆる不妊治療(タイミング法までですが)もやめてしまいました。
楽しく夫婦で笑顔になれるなら、無理して妊娠にこだわるよりも、
気づいた好きなこと、面白いことをやろう。
そう思い、再就職も考え始めます。
助産師をやめて1年半が経過していました。
不思議なものです。
そんな心境になってすぐ、私は妊娠したのです。
⑫へ続く
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