自己紹介を兼ねて、あらためて、
私が『アロマ助産師』になったわけを綴るシリーズです。
(月)(水)(金)に、全17記事を、一つずつあげています。
①はこちらから
*2017年11月~12月の間に、
アメブロ(アロマ助産師あっこの『自分でつくる!安心マタニティ&子育てライフ』サポート)
でアップした記事の再掲(一部加筆・修正あり)になります。
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『私はもっと、健康に気を付けていかなければ!曲がりなりにも、助産師なのだから!』
待望の妊娠した私は、密かに心に決めます。
自信や自尊心の低さから、
また、こだわった正義感や義務感から、
心のバランスを崩し、摂食障害になった私。
助産師という、医療従事者でありながら、指導する立場にありながら、
プライベートがふらふらだった私。
そんな私にもたらされた、
『妊娠=新しい命がある』
ということは、なんと、心持ちを変えてくれるのでしょう。
心だけではないです。
それは体にも現れてくるものです。
それは、良い方にも、悪い方にも。
気持ちは、大きな嬉しさと安堵感、そして不安と責任感。
そこで一杯でしたが、妊娠早々、からだはガッツリ変化します。
つわりです。
妊娠当初の決意が揺らぎます。
妊娠6週辺り(妊娠3ヶ月になる前)から、胸焼けや吐き気、頭痛がします。
ずーーーーーっと、船酔い状態。
『吐かないと気持ち悪い』
『食べないと気持ち悪い』
吐きつわりと食べつわりの繰り返しです。
摂食障害なんて言ってる場合ではなく、自然と、自動的に、
食べちゃ~吐き、食べちゃ~吐き
を繰り返すのです。
と、同時期に出血します。
切迫流産です。
幸い、お腹の赤ちゃんの心拍はしっかりし、元気に動いていましたが、
続く出血とお腹の張り、つわりの症状も心配だったので、入院することになります。
妊娠18週辺り(妊娠5ヶ月くらい)まで続きました。
「あーー、辛い辛い辛い!」
そんな思いが8割以上占めています。
でも、絶望はしませんでした。
だって、お腹に赤ちゃんがいる。
このことは、私の勇気と強さでした。
また、入院先が、元の職場だということもあり、時間ばかりある入院生活も、
たくさんの友達や同僚が見舞ってくれました。
夫も毎日、訪れてくれたのです。
この入院、私の初めての入院でした。
『健康に問題があって入院すること、加療することは、
なんて、心細いのだろう。
そこに寄り添ってくれる人たちは、なんて、あたたかいのだろう。
そして、ありがたいのだろう。』
身に沁みた経験です。
徐々に出血も落ち着き、つわりも落ち着き、退院する頃、私はまた心に決めます。
『私はもっと健康というものを考えていこう。体からも心からも。そしてまず、私がやっていこう。』
この決意は、
”助産師なのだから”
というより、
”母親なのだから”
という意味合いに変わっていたと思います。
妊娠中は、それ以降、大きな不調はなく過ごします。
まあ、腰が痛かったり、動くのがいつもより遅くなったり、眠りづらくなったり、
よく言われる妊婦さんのマイナートラブルは、少なからず経験しました。
そこは、助産師でよかった~、と思うところで(笑)
対処方法が、わかるということで(笑)
悪化しそうになる前に対処したりしていました。
ヨガやピラティス、筋トレの経験も役立ちました。
また、周りからの、
『いつ生まれるの?』
『まだ生まれないの?』
『男の子だと良いわねー』
『たくさん食べなきゃダメ!』
などなど、色々な ”声” も聞きました。
人の言葉って、力がありますね。
良くも悪くも、向けられた本人には、多少なりとも影響があるものですね。
「んなことは、わからん!」
「んなことは、言われなくても気にしてる!」
という、反発的な思いも、
「うわー、気にかけてくれてるんだな~」
「あー、誕生を喜んでくれるんだな~」
という、素直な思いも、
私にもたらしてくれました。
- 一呼吸おいて、言葉を選ぶ
- 相手により、寄り添った言葉を選ぶ
という、今の私が気を付けていることにも繋がった経験です。
そして、出産です。
朝方、5時頃から10分ちょっとくらいのお腹の張りと痛みが始まりました。
ここは、落ち着いているもんですねー、私(笑)
ゆっくり起き上がり、胎動の確認(笑)
破水や出血はないか確認(笑)
夫がどんな状況か、眠れているか確認(笑)
入院に必要なものの再確認(笑)
お腹の張りと痛みから、お産になる時間を予測(笑)
そんなことを考えながら、うちの中をざーーっと掃除し、ごみをまとめ集積所に出します。
破水はしていなかったので、軽くシャワーを浴びます。
痛みがだんだん強くなり、7時頃、陣痛感覚が10分を切り、5分間隔に近くなりました。
(ここは、お産の流れが早かったです。普通なら10分間隔で痛みがあるなら、病院へすぐ連絡しましょう)
病院へ連絡します。
分娩介助を頼んでおいた、友達の助産師に連絡します。
夫を起こし、病院へ連れていってもらえるよう頼みます。
義母に連絡をし、予測したお産の時間を伝えます。
とても、スムーズに病院へ出発しました。
が、車に乗ったとたん、陣痛は5分間隔を切りました。
痛みだけでなく、おしりが押される感じ、
つまりは、赤ちゃんが下がってきている感じが現れます。
「ごめん、急いで・・・!」
夫は気を利かせて、抜け道に向かってくれましたが、その時間帯は通勤・通学時間・・・
渋滞です。
私は助手席で、必死に呼吸を繰り返し、痛みといきみ感を逃します。
シートを必死につかんで。
やっと、病院へ到着したときには、3分から5分間隔の陣痛。
途中、止まりながら、
入り口へ、
エレベーターへ、
病棟のカウンターへと向かいます。
初産ということで、まずは、控え室に案内されましたが
痛いものは痛い!
診察を受けながら、壁を叩きます(笑)
だって、まだいきめないから(笑)
壁でも叩いて紛らわすしかない!
診察所見から、すぐに分娩室入室となりました。
やっぱり、客観的な助産師の私がいまして(笑)
分娩台に乗るタイミング、
下着を脱ぐタイミング、
全部こなしました(笑)
点滴も取り終わり、
さーいきむよー!
3回くらいのいきみで出産になりました。
「気持ち良い~‼よく産まれてきたねー!」
私の分娩直後のせりふです(笑)
立ち合い予定だった夫は、あまりの流れにおいてけぼり、かつ、苦笑い、かつ、感動の涙(笑)
お産はやっぱり、幸せな気持ちが必要だ。
人が人を信頼して、
頼って頼られて、
かかわり合いをもっていくことは、
大きな力を持つのだな。
それに、どんな流れになるか、完璧にはわからない。
産科医師ってすごいな~。
助産師ってすごいな~。
なにより、
お母さんと赤ちゃんは、すごいな~~!!
改めて振り返ると、こんな気持ちが私を占めていました。
出産を終え、産後の入院も終え、家に帰ってきた私は、
『この子のために生きる』
そんな、奉仕と慈愛と自己犠牲を持ちながら、
それまでの生活とは全く違った世界へ足を踏み入れます。
その世界と、健康へのこだわり、べきねば思考は、
私をまた、ぐちゃぐちゃとさせていきました。
と共に、私を大きく成長させてくものでした。
⑬へ続く
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